Les MUR

polly Vo&Gu 越雲龍馬のブログ

Clean Clean Clean

「Clean Clean Clean」
とても愛おしいアルバムが明日発売される。

pollyというバンドを続けている中、ずっと頭の中に靄がかかっていた。それは例えるなら、オリコン1位を獲るとか、武道館でライブをするとか、そういう類いでは振り払うことのできない靄だったんだと思う。

頭になっている音像や頭に浮かんでいる情景を外に出す事が出来ず、音楽をやる事への歓びを感じる瞬間が日を追うごとに減ってしまっていた。

「青、時々、goodbye」「哀余る」という2作の流通盤を作るも、どこか心が晴れず、それどころか靄が濃くなっていく気がしていた。それを自分は目に入るもの全てのせいにして、感情の当たり屋のように"怒り"や"憂い"などを周りの人たちに当たり散らしていた。その頃はその頃で一種の純粋だったのかもしれない。とても蒼かった。
<ただ"怒り"や"憂い"は今でも自分にとって1番の友のような存在である。切っても切れない何かで繋がってる。>

そんな日々を終えたいと心から思うようになったのはいつ頃だろう。鮮明には覚えていないが、恐らく「代沢まつり」というイベントの最中だったと思う。同世代のバンドとツアーをまわり、自分自身への劣等がより濃くなり、劣等が嫌悪になった。
その瞬間が「初期polly終了」の合図だった。


その嫌悪故か、夜眠ってしまうことに恐怖心が芽生えた。
"寝てる間に何か降りてくるんじゃないか" "このまま死んでしまったら自分の想い描いた音ではない、作りかけの曲が誰かの手によって完成させられ、世に出てしまうんではないか"
などが頭の中を循環し睡眠時間の少ない日々が何ヶ月も続く。
今となってはその日々があって心底良かったと思っている。夜に感じるあれこれは昼間よりも深く広い気がしているから。

 


曲へのあれこれは気が向いた時に
1曲ずつ、ここに記したいと思ってます。
なので今作の内容について、ここでは割愛。

 

 


「Clean Clean Clean」を作り終えて
晴れ晴れとした気持ちになったのは事実だが、今自分の頭には見たことのない色をした靄がかかっているのも紛れも無い事実である。孤独とはきっと満たされない何かを満たす事への代償なのだと今作を作るにあたって感じた。

音楽を作る人間として、一生孤独でいないといけないんだと、それを自ら求めているんだと思う。音楽を続けることが生きる理由故に死なない為にも音楽を続けなきゃいない。と心から強く思うきっかけをくれた今作。
世に出す事が出来て心底良かった。


ディレクター UKP軽部さん
マネージャー駿さん
UKP daimasさん
Les MUR 向井さん 中山さん
レコーディングエンジニア 岩田さん
マスタリングエンジニア 中村さん
アートワーク ユカリさん
コーラス ちかこさん
MV監督 番場さん
メンバーの高岩くん 須藤くん 飯村くん
家族

今作を作るにあたって、一生のうちの数日間を自分のワガママの為に使っていただいたことに心底感謝です。感謝してもし切れないほどです。

 

 


最後に
「Clean Clean Clean」という作品は
自分、越雲龍馬というどうしようもない人間の手記です。それらが皆様の頭の中で鳴り、歌い、それぞれの経験の情景や匂いなどになってくれたら幸いです。

 

それと

この後24時にMVが公開されるので、良かったら観てください。素敵な作品です。